害獣となるネズミ

意外に使う人も多い?ネズミを駆除する薬剤

一般家庭には、時としてネズミが住み着いてしまうことがあります。
家庭ならまだいいのですが、なんと畑にも住みつき、農作物を荒らすことがよくあります。
ネズミは見た目は可愛らしいですが、家財や農作物・食料を傷つけたり細菌の媒介をしてしまったりする厄介な動物です。そのため、適切な駆除を行う必要があります。
その駆除において、ネズミを駆除する薬剤が使われていることも多いです。
そんなネズミ専用の駆除剤についての詳細や、適切な使い方をご紹介いたします。

ネズミ駆除の薬剤とはどのようなもの?

ネズミ駆除剤の成分は大まかに分けて二通り

ネズミ駆除剤は、一般的には殺鼠剤と呼ばれています。この殺鼠剤の成分は、大きく分けて累積毒剤と急性毒剤の二つに分類することができます。
累積毒剤は、継続してその毒をネズミに与えることで効果を与えるものです。代表的な成分として、ワーファリンが挙げられます。ワーファリンは、人間にも抗血液凝固剤として用いられる薬剤です。
急性毒剤の方の成分は、黄燐、リン化亜鉛などが有名で、最近ではジフェチアロールなども代表的なものとなっています。累積毒剤に耐性を持った「スーパーラット」と呼ばれるネズミにも効く、強い毒性を持つ殺鼠剤に含まれています。

ネズミにうまく殺鼠剤を食べてもらうには

殺鼠剤は主に、ネズミに餌として食べさせる形で投与するものです。そのため、うまくネズミに食べてもらえるような工夫をすると、その殺鼠効果は高まります。
殺鼠剤をネズミにうまく食べさせる工夫として、他の食材に混ぜるなどの方法があります。ネズミの好物である食物の種と一緒に殺鼠剤を設置しておくと良いでしょう。また、殺鼠剤の中にはすでに食物の種とセットになっている製品もあります。
また、ネズミは嗅覚が敏感であることから、調味料のソースなどを殺鼠剤にかけておくことも有効です。ネズミが香ばしい匂いにつられて、殺鼠剤を食べる確率を高められます。

ネズミが嫌がる忌避剤について

ネズミの忌避剤とは?

ネズミ対策のもう一つの薬剤として用いられるのが、忌避剤です。忌避剤とは、殺鼠剤のように個体を殺すのではなく、その場所に近づけなくするために用いる薬剤になります。
忌避剤には、主に刺激性のある匂いを持つ成分が用いられています。その代表的なものとしては、ワサビと琉球ハーブが挙げられます。

ワサビなどは人間からしても、とても刺激的な成分を持つ食品です。先ほども述べましたが、ネズミの嗅覚は優れています。そのため、これらの刺激性のある香りの薬剤を設置することで、ネズミはその場所に近寄らなくなるのです。

忌避剤の適切な使い方

多くの忌避剤は、基本的に設置するだけでその効果を発揮してくれます。忌避剤内部にある成分が揮発するようにセッティングし、忌避剤をネズミの好む場所に設置するだけです。なお、ネズミの好む部分としては、天井裏、床下、部屋の隅の狭い場所などが挙げられます。
また、忌避剤の中には匂いと燻煙の二つを用いるものもあります。このタイプの忌避剤を用いる場合は、燻煙が家財やペットなどにダメージを与えます。ですので、精密機器を片付けたり、ペットなどを忌避剤を用いる場所から離したりして、必ず適切な準備をしましょう。

ネズミの侵入経路・行動範囲を把握しよう

ネズミは各所の隙間から家屋へと侵入する

ネズミの駆除剤や忌避剤を設置する位置として、ネズミの侵入口付近も適切な場所と考えられます。では、ネズミはどのような侵入経路で家屋に入ってくるのでしょうか。実は、至る所にその侵入口があります
侵入口・経路としては
・屋根裏の通気口
・家屋と電線を繋げている隙間
・換気扇の隙間
・家屋と配管が接続している部分の隙間
・壁に開いたヒビ割れや穴
・家屋とその土台との間
などが主なものとして挙げられます。
しかし、これ以外にも「隙間さえあればネズミは侵入する」と考えていた方が良いでしょう。
正直、素人がネズミの侵入経路を把握して、侵入を防ぐのはかなり難しいです。
10円玉くらいの大きさであればネズミは侵入するので、家のすべての穴や侵入口を把握するのは、ほぼ不可能に近いでしょう。
ただし、プロのネズミ駆除業者であれば、侵入口の封鎖までバッチリやってくれます。
業者選びのポイントは、経験と実績の豊富な業者に頼むこと。
私のおすすめの専門業者には、このページから依頼できます
確実に侵入口をふさぎたいなら、やはりプロ一択だと思います。

ネズミはどのような行動範囲で生活するのか

ネズミの行動範囲がどれくらいか知っておくことは、殺鼠剤や忌避剤を用いる上で重要です。ではそのネズミの行動範囲はどれくらいなのかというと、都会に多くいるクマネズミで30m程度と言われています。
30mというと、隣家は十分移動範囲に入ります。ですので、隣の家のネズミが自宅に移動してくるというケースも少なくありません。
また、30mは家屋の中であれば床下から天井まで十分移動できる距離でもあります。
そのため、殺鼠剤や忌避剤は、一部分だけに設置するのではなく、屋内の要所にまんべんなく設置しておくことが大切であることが分かります。
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まとめ

ネズミ対策で用いる駆除剤は、使い方を工夫すればとても効果があります。しかし、適切ではない使い方をすれば、その効果を十分に発揮できません。
薬剤やネズミの性質を理解し、十分な効果が出るように使用しましょう。