植物を健康に育てる

植物の病気を予防・治療する薬剤をご紹介

植物には、病気を防いだり治療をしたりできる薬剤があります。その薬剤は、農作物に用いるもの、そして家庭の園芸に用いるものなどの種類が存在しています。
それら植物の病気を予防・治療する薬剤をご紹介いたしましょう。

畑の野菜などに使う殺菌剤について

殺菌剤の選び方のポイント

畑に用いる殺菌剤には、かなり多くの種類があります。そしてその種類ごとに、効果や対象となる菌の種類も変わってきます。そのため、殺菌剤を選ぶ際には、畑の野菜にどのような症状が出ているのか、もしくはどの症状を予防したいのかを判断しましょう。その症状によって、購入する殺菌剤を選択します。
また、殺菌剤には液体と固体のものがあります。液体は広範囲に多く散布できる特性があり、固体は部分的ですが確実な効果を発揮できる特性があります。対象範囲の広さによっても、適切な殺菌剤を選ぶようにするのもお勧めです。

最適な殺菌剤の使用方法

殺菌剤の使用方法は、その薬剤の形状によって変わってきます。
液体タイプの殺菌剤であれば、スプレー状に噴射できる容器に移し替えて散布するようにします。なお、液体の薬剤は、適度な濃度に薄める必要があります。この際に薄めすぎないようにしましょう。ただ、元からスプレーができる容器に入っているような液体の薬剤は、薄める必要はありません。そのまま使用をしてください。
固形タイプは、そのまま土の上に撒くだけでかまいません。これだけで、問題なく殺菌効果を発揮してくれます。
また、それぞれの薬剤には説明書がついており、散布回数などの注意書きが記載されています。その点も見逃さずに把握しておきましょう。

家庭用の鑑賞用の花や観葉植物に使う薬剤について

家庭用植物への殺菌剤の選び方

家庭用の観葉植物や鑑賞用の花にも、様々な病気が起こってしまいます。それらを防ぐためには、殺菌剤の使用が必要です。
これらの植物への殺菌剤の選び方も、畑に使う殺菌剤の選び方と基本的には同じです。そのため、植物に起こっている症状、防ぎたい症状に対応できる効能の薬剤を選ぶようにしましょう。

また、鑑賞用の植物には、害虫が発生します。殺菌剤の中には殺虫と殺菌の両方に対応できるものもあります。害虫駆除を行いたい場合は、両方担える薬剤の使用も適切です。

家庭用植物に殺菌剤はこう使う

家庭用植物への殺菌剤にも、固形タイプ、液状タイプ、スプレータイプ、エアゾール剤などのものがあります。畑に使うものとは違って、家庭用の植物への薬剤は、希釈などをせずとも手軽に使えるものが多いのが特徴です。
殺菌剤を、どれくらいの範囲にどうやって使いたいかによって、使用するタイプを使い分けてください。多くの面積に使用したい場合は、液状タイプのものを希釈して使用しますし、手軽に小面積で使いたい場合はスプレータイプやエアゾール剤などを使いましょう。
固形タイプは菌を予防する効果があるものも多く、効果が長期的になります。ですので、持続した効果を発揮させたい場合に用いるなど、それぞれの特性に合わせた使用が重要です。

保護殺菌剤と浸透性殺菌剤とは

保護殺菌剤について

保護殺菌剤は、主に植物が病気にかかるのを予防する点に特徴のある薬剤です。植物にこの殺菌剤を用いると、植物の表面に薬剤が付着します。そしてその表面に飛来したり、植物の中から繁殖をしに出てくる菌を殺してくれます。
しかし、保護殺菌剤は表面に出てきた菌のみを殺すため、植物の内部に侵入してしまった菌に対しては効果を発揮しません。
なお、植物用殺菌剤として販売されているものの多くが、この保護殺菌剤です。

浸透性殺菌剤について

浸透性殺菌剤は、植物が病気にかかってしまうのを防ぐとともに、治療も行うことができる薬剤です。浸透性という名称からもわかるように、植物内に侵入していった菌に対しても、薬剤が浸透することによって殺菌効果を発揮してくれます。
この治療効果については、侵入してすぐの状態の菌に対して発揮されます。ですので、浸透性殺菌剤で治療ができるとは言っても、過去に菌によってダメージを与えられた部位を治療することはできません。
保護殺菌剤と比較すると、植物内部に入り、治療を行うことができるという点が、浸透性殺菌剤の大きな特徴と言えるでしょう。

まとめ

植物に用いる殺菌剤にも、いくつもの種類があることがわかりました。また、一言に殺菌剤といっても浸透性殺菌剤や保護殺菌剤といった、効能そのものが違うものもあります。どのような効果を発揮させたいのかによって、適切な薬剤を効率的に使用してください。
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